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2010年10月の記事

人里に降りて来るクマの悲しい運命

今日は珍しく陸ネタを一つ。 連日のクマ騒動のニュースに関してです。

このところ人里に姿を現したツキノワグマやエゾヒグマが捕獲出来ずに殺処分されています。 猛獣なので人に危害を加える可能性があるためやむを得ない処置と理解していますが、ツキノワグマもエゾヒグマも絶滅危惧種の動物です。

では、何故今年はクマが人間の生活圏に降りてきてしまうのでしょうか?

その原因には様々な説があるが、クマの主食となっているナラ、カシ、シイの実である『ドングリ類』が不作となっていることが大方の専門家の見方のようです。

では、何故『ドングリ』が不作なのでしょうか?

①今年の夏の猛暑で樹木が衰弱し、そこに数ミリの大きさの甲虫である『カシノナガキクイムシ』(通称カシナガ)が取り付き、病原菌の『ラファエレア菌』によって『ナラ枯れ』が多発したと考えられている。

カシナガ画像です。

Images

②カシナガが取り付くことによるナラ枯れの原因説として、もう一つある。 昔は焚き木や炭、シイタケ栽培用のほだ木などでナラ類の木を定期的に伐採していたが、燃料革命により奥山が手入れされなくなってしまった。 カシナガは老齢の古くなった太いナラ類にも取り付きやすいため『ナラ枯れ』が進行する。

③シカが繁殖しすぎて、植生劣化による自然林の衰退も原因の一つと考えられる。

④木の実が豊かな自然林だった奥山も、長い間に植林などで針葉樹主体の人工林が広がり、クマにとって棲みやすい奥山の生活環境が狭まってしまった。

更に、クマが人里に出てきてしまうのは里山がなくなってきたことにも原因があるらしい。

昔は、奥山と人里の境界に里山があり、クマが降りてきても里山までだったようだ。 クマは里山まで出てくると手入れされていて身を隠す場所がないため、人目に触れる前に山に帰ることが出来た。 しかし、現在は里山が手入れされていないため山から降りて来るといきなり人里になり人間と出会ってしまう。 臆病なクマはビックリして人間を襲ってしまうことになる。

環境省によると、今年の4~9月のクマの目撃件数は7175件で昨年同期より7割増とのこと。 人身被害では8月末で54件。 昨年1年間の人身被害が52件で既に昨年の被害数を上回っているので今後注意しなければならない。

現在、クマの捕獲及び殺処分に尽力している猟友会のハンターは高齢化により減少している。 若手のハンター希望者も少ないらしい。 また、クマなどの猛獣はライフルで一発で仕留めなければならないので熟練したハンターでなければならない。 散弾銃のキャリアが10年以上なければライフル銃を持てないらしい。

つまり、今後クマが人里に出没しても人間は逃げ惑うことしか出来ない状況になるかもしれないのだ。

私達がクマにしてあげられることは何だろう。

私達はきちんと里山を整備し、奥山でクマが住みやすい生活環境を作ってあげることが必要なのではないでしょうか? 

現在、名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されていますが、今の日本のクマ騒動も話題に上り議論されるといいですね。

ついつい長文になってしまいました。 m(_ _)m

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注意!水難事故が増加傾向のようです

今年の夏は暑かったですね。

それだけに海や川に出かけた方も多かったのだと思いますが、水難事故が増加しているとのことです。

平成22年 6~8月の水難事故件数 825件 1010人(内 死者・行方不明 443人) 前年比増加

例年、海水浴で300人程度が事故に遭っており、そのうち4割の方が亡くなっているそうです。 この海水浴での事故は大半が離岸流に巻き込まれての事故のようです。

離岸流とは岸から沖合への海水の流れを言い、「リップカレント」とも言います。この現象は波の運動で沖合から岸に運ばれた海水が行き場を失い、岸と平行に流れた後、ある特定の場所で急に沖合に向かって流れ始める現象です。

離岸流に巻き込まれた時の対処の方法は、決して流れに逆らって岸に戻ろうとせず、流れを横切るように泳いで抜け出すことが大事です。 流れが速いためたとえ水泳に自信があると思っている人でも流れに逆らって戻ることは出来ないそうです。

この海水浴での事故は60%が20歳代以下とのことですが、海水浴客が若い世代が多いためと考えられます。(若い世代が無茶をしたり、お酒を飲んで泳ぐためと考えらなくもないですが・・・)

これは、川で流された場合も同じで横に泳いで岸にたどり着くのが良いとされています。(今年も子供さんの痛ましい事故のニュースが多かったように思えます。)

一方、ダイビングでの事故はどうでしょうか。 

平成11~20年の10年間合計で 272件 366人(男性236人 女性130人)

【事故内訳】

Missing Partner(バディロスト) 29件   単独潜水 39件   その他(パニックや減圧障害など) 204件 となっています。

事故者の年代では30~40歳代が多いとのことですが、海水浴が若い年代が多いのと同様にダイビングではこの年代が多いのではないでしょうか。

潜水事故は一時期減少傾向でしたが平成18年から再び増加傾向となっています。

事故の原因は様々ですが、講習中やガイドツアー中の事故も多いことから、識者のコメントでは『インストラクターの質の低下』『ダイバーの自己管理・スキル不足』が指摘されています。

海中ではどんな落とし穴が待ち受けているか分かりません。 我々ダイバーは常に安全意識を持ち、控えめなダイビングを心がけましょう。

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昆布のネバネバが新型インフルエンザに効果あり?

 昨年大流行した新型インフルエンザですが、インフルエンザの特効薬であるタミフルも効果がなく日本中が混乱しました。

 そんな新型インフルですが、最近、昆布に含まれる『フコイダン』という物質に効果が期待できそうだとの研究発表があった。

 そもそも昆布にはいくつかの種類がある。

 みついし昆布 : 日高地区を中心に採れ日高昆布の名称で知られ一般家庭用のだし昆布として煮上がりが早く柔らかいので惣菜用やこんぶ巻きなどに使われる。

 ま昆布 : 北海道道南地区を中心に採れ昆布の中でも高級品昆布で出し昆布や塩昆布おぼろ昆布や昆布〆めなどに使われる。

 りしり昆布 : 利尻 礼文島を中心に生産され出し汁が透明で風味がよく吸い物用出しなどに利用される。

 らうす昆布 : 羅臼を中心とした知床半島沿岸で採れ色は褐色で葉が大柄で厚みが薄くその出し汁の濃いことから昆布の最高級品とされ出し昆布やおやつ昆布又は塩昆布用として比較的用途が広い。

 そして今回注目されているのが『がごめ昆布』である。 がごめ昆布は北海道南部函館近海で生育しており、特徴として葉の表面に雲紋状の凹凸が見られ、これが『篭の目』に似ていることから『がごめ』と呼ばれるようになったらしい。

Ph_1_2  がごめ昆布にはぬめり成分である『フコイダン』が多量に含まれ、この『フコイダン』はガン細胞を自己消滅させる作用や花粉症などのアレルギー抑制作用は以前から知られていた。

 新型インフルエンザの薬としては、今年1月に製造販売が承認された新薬ラピアクタ(一般名ペラミビル)がタミフルに耐性がある抗体には効果がないことが分かったようで、『フコイダン』は今後期待が出来ると思います。

 『フコイダン』は沖縄のモズクにも含まれているらしく、ネバネバ系食物大好きの私は納豆、山芋、オクラ、モロヘイヤと共に6種混合ネバネバ丼にいつか挑戦してみたいと思います。

 ところで、昆布から『フコイダン』を抽出してインフルエンザの薬にすることは生態系サービスの恩恵を受けることですね。 今年は名古屋で生物多様性条約の締約国会議(COP10)が開かれますが、我々ダイバーは生物の多様性を常に頭の隅に置きながらダイビングを楽しみたいですね。

 

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