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人里に降りて来るクマの悲しい運命

今日は珍しく陸ネタを一つ。 連日のクマ騒動のニュースに関してです。

このところ人里に姿を現したツキノワグマやエゾヒグマが捕獲出来ずに殺処分されています。 猛獣なので人に危害を加える可能性があるためやむを得ない処置と理解していますが、ツキノワグマもエゾヒグマも絶滅危惧種の動物です。

では、何故今年はクマが人間の生活圏に降りてきてしまうのでしょうか?

その原因には様々な説があるが、クマの主食となっているナラ、カシ、シイの実である『ドングリ類』が不作となっていることが大方の専門家の見方のようです。

では、何故『ドングリ』が不作なのでしょうか?

①今年の夏の猛暑で樹木が衰弱し、そこに数ミリの大きさの甲虫である『カシノナガキクイムシ』(通称カシナガ)が取り付き、病原菌の『ラファエレア菌』によって『ナラ枯れ』が多発したと考えられている。

カシナガ画像です。

Images

②カシナガが取り付くことによるナラ枯れの原因説として、もう一つある。 昔は焚き木や炭、シイタケ栽培用のほだ木などでナラ類の木を定期的に伐採していたが、燃料革命により奥山が手入れされなくなってしまった。 カシナガは老齢の古くなった太いナラ類にも取り付きやすいため『ナラ枯れ』が進行する。

③シカが繁殖しすぎて、植生劣化による自然林の衰退も原因の一つと考えられる。

④木の実が豊かな自然林だった奥山も、長い間に植林などで針葉樹主体の人工林が広がり、クマにとって棲みやすい奥山の生活環境が狭まってしまった。

更に、クマが人里に出てきてしまうのは里山がなくなってきたことにも原因があるらしい。

昔は、奥山と人里の境界に里山があり、クマが降りてきても里山までだったようだ。 クマは里山まで出てくると手入れされていて身を隠す場所がないため、人目に触れる前に山に帰ることが出来た。 しかし、現在は里山が手入れされていないため山から降りて来るといきなり人里になり人間と出会ってしまう。 臆病なクマはビックリして人間を襲ってしまうことになる。

環境省によると、今年の4~9月のクマの目撃件数は7175件で昨年同期より7割増とのこと。 人身被害では8月末で54件。 昨年1年間の人身被害が52件で既に昨年の被害数を上回っているので今後注意しなければならない。

現在、クマの捕獲及び殺処分に尽力している猟友会のハンターは高齢化により減少している。 若手のハンター希望者も少ないらしい。 また、クマなどの猛獣はライフルで一発で仕留めなければならないので熟練したハンターでなければならない。 散弾銃のキャリアが10年以上なければライフル銃を持てないらしい。

つまり、今後クマが人里に出没しても人間は逃げ惑うことしか出来ない状況になるかもしれないのだ。

私達がクマにしてあげられることは何だろう。

私達はきちんと里山を整備し、奥山でクマが住みやすい生活環境を作ってあげることが必要なのではないでしょうか? 

現在、名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されていますが、今の日本のクマ騒動も話題に上り議論されるといいですね。

ついつい長文になってしまいました。 m(_ _)m

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投稿: Swiss Ball Exercises | 2010年11月14日 (日) 午前 05時52分

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